* お出迎えからエステまで -いきなり茨の道編2- *




〜前回までのあらすじ〜


「球体関節人形をキレイにせよ」と指令を受けた素人少年隊士・もや士は早くも「鑢掛無間地獄」(やすりがけのむげんじごく)にハマっていた…


焦る上司、うなるヤスリ、果たして彼らの行く末や如何に…?!

退屈なやすりがけが終わったら、お次はパーツを洗浄します。ふーうやっとこさ終わった。。

中性洗剤を含んだお湯に漬けて、歯ブラシか何か(捨てる予定のモノでOK)で表面についた膜をこすり落とすようにしてブラッシングします。
 なんだか気持ちよさそうな写真に見えるのは気のせいでしょか。



洗ったら表面を拭いて、よく乾かします。ヒモかなんかで繋げて吊るしたりするとよいそうです。

洗濯したらお次はコーティングですが、その前に、(個人的に)このままだとメイクバッチリな顔に対して少し寂しい感じがしたので、、部分的に色を付けてみることにしました。

…とはいっても素人もやしのやる事ですから、それほど大したことはしません。ほんのチョット色をのせるだけです。しかもパステル(クレヨンみたいなもの)で。

パステルを乗せる前のおみ足。これに粉々にしたパステルを筆に付けて、こすり付けるようにしてのせてゆきますと…
ほんのり色付きます。
同様にして手も、爪の感じをパステルで……って殆ど分かりませんねこりゃ。。。

他の部分にも(殆ど分からない程度に)薄紅色をちょこっとのせました。

ここまできたらようやくコーティングのお時間です。ボディを形作るウレタン樹脂は直射日光、特にUV紫外線を受け続けると変色するそうです。それも緑っぽく!おお恐ろしい
 
 表面にUVを防ぐ皮膜を作ってやる事でお肌を守る!という、何処かで聞いたような紫外線対策ですが、ドールさんにはスプレーをまんべんなく吹きかけてコーティングしてやります。


パーツを直接手で触れないようにして、なおかつ固定させて。
スプレーは塗る面に対して平行に、シュッシュッっと2回くらいリズミカルに、、とこれがまた難しい。市販のスプレー全般に言えることですが、吹き初めと吹き終わりはエアー圧が安定しないので避けた方が良い、らしいのです。それを考えながらやると、これまた難しい。
 

どうにもスプレー作業は慣れないみたいです。

コーティングが乾いたら(大体2時間強でOK)、いよいよ組立です。 ようやくここまで辿りつきました。
そうそう今回はゴムも替えるんやった。

バラした時の長さを参考にゴムを結んで、パーツに通してゆきます。たわんだゴム氏はそのまま待っていてもパーツの穴から出てきてくれないので、針金的なもので引っ掛けて通します。これはラクチン!
 
 足から胴体に繋がるゴムはゆるめに結んでからクリップなりで止めます。もやしは最初結ばなかったので、組立ての最後の最後で「シュルシュル…」とゴムが抜けました。ついでに気力も抜けました。

ゴムを通し終わった宙吊り状態。

 仮止めしてた胴体のゴムを適度なテンションになるまで引っ張りつつ結びなおします。ここは力の入れどころ、ゴムを引いては関節部を伸ばし、均等にゴムの伸びが行き渡るようにして、さらに引き伸ばし…の繰り返しです。流石に関節を支えるゴムの引きなので、おもわず「あたたたたたたぁ」などと口走ってしまいそうな力仕事でした。(ないない)


(ちなみに手引書や参考元のやり方ではラジオペンチで掴みながら引っ張ると、書いてありました。……)
若干指がヒリヒリしますがとにかく組上げ成功。クララが…クララがたったぁ。。(←危険)
最後にS字ワッシャーにヘッドを通して、

エステ終了!
おわった!終わりましたようやく☆ うれしいというよりホッとした感じがしました。「ここまでやった!」といった達成感というより、「この子のマトモな姿が帰ってきた!」喜びのほうが強くって…トニカクブジニモドッテキテヨカッタヨオオオヲイヲイ(ノД`)・゚・。←持ち主バカ

かくして恐怖のエステから生還したドール氏は、どこぞのセールで買ったトランクらしき入れ物をあてがわれ、当分は押入れ生活を余儀なくされているのでありました。


-いきなり茨の道編・完-


おつかれさまでした。

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〜Attic or Garrett〜